自営業の妻として働くと、よく言われるのが

専従者なら節税になるよね!
という言葉。
私もそう思って、8年間「青色事業専従者」として夫の仕事を手伝ってきました。
家のこと、子どものこと、そして仕事。
全部をこなしながら
「専従者なら家庭を優先しつつ節税もできる!」
と思っていたけれど、
ある日ふと、心の中に



このままでいいのかな?
というモヤモヤが生まれました。
この記事では、そんな私が
- 専従者をやめてパートに切り替えた理由
- そのとき感じた正直な気持ち
- 決断したきっかけ
をお伝えします。



専従者のままでいいのかな?



外で働くって不安…
そんなふうに悩んでいる、自営業妻さん。
同じ立場だからこそわかることが、きっとあると思います。
1. 専従者で働くことを選んだ理由


結婚1年目は経理の勉強のためにフルタイムでパートに出ていました。



健気な嫁だったころ
産休に入る社員の交代要員だったので、その方が復帰するタイミングで退職。
- 妊活
- 体調不良
- 自営業の経理を手伝っていた
ことから節税のために迷わず「専従者」になりました。
当時はまだ子どもがいなくて、
夫が苦手な事務を手伝おうという素直な気持ち。
夫は
- どんぶり勘定
- 超アナログ人間
で経理ができるはずもなく…
「苦手なところはサポートして支えあおう」って思えたし、役に立てるのが嬉しかったんです。



新婚マジック(遠い目)
妊娠・出産を経て、子どもが小さいうちは
- 時間の融通が効く
- 自分や子どもの体調に合わせて働ける
- 夫の節税にもなる
- 保育園に預けることもできる
- 事務作業の外注コストを抑えられる
- 夫も事業に専念できる
- ちょっとだけ手伝いがほしい時に便利
「専従者」は本当にありがたい制度でした。
2. 専従者で働いていた頃の実情


専従者って本当に働いてるの?って思われがちですが、
初めての経理で結構時間がかかっていました。
- 毎日3~4時間経理の作業・調べもの
- 月2回ほどは銀行で振込
- 買い出し
- 簡単な作業の手伝い(次男出産後から)
でも時間の拘束はないから、
- 家事を合間にすることも
- 子どもの体調不良は最優先
- 自分の通院予定を入れることも
と融通利かせまくりの生活を送っていました。
店舗や飲食店を手伝う専従者さんはこんな風にはいかないと思いますが、私は
専業主婦 + 融通の利く仕事をしてる人。
商工会で相談して、月8万の給料にしていたけど
実際外で8万稼ぐとなると9時~15時で週4程度は働く必要があるので、
同じだけ働いていたかと言われると……
▶ 専従者でよかったこと
前述したとおり、メリットはたくさんありました。
- 時間の融通が効く
- 自分や子どもの体調に合わせて働ける
- 夫の節税にもなる
- 保育園に預けることもできる
- 事務作業の外注コストを抑えられる
- 夫も事業に専念できる
- ちょっとだけ手伝いがほしい時に便利
持病があり体力的にも自信がなかったので、
家庭を優先できたことは本当にありがたかったです。
▶ 専従者でしんどかったこと
メリットが多い反面、しんどいと思うことも。
専従者時代の私は
専業主婦 + 融通の利く仕事をしてる人
だったので、
- 自分で稼いでいると思えない
- 節税はできるけど世帯収入は増えない
- 頑張っても夫から感謝されない
- 工夫しても評価されない
- 家族しか会わず孤独感
- 夫の一馬力が不安(自転車操業)
- 将来の保障(年金・保険)も不安
- 周りからも「働いてる」と思われてない
- ママ友に自営業は共感されづらい
- 家事育児の分担も頼みづらい



時間は自由なのに、不自由だ!と感じることが多かった。
「逃げ恥」の名ゼリフに何度もうなづきました。
専業主婦の労働の対価は、この基本給プラス雇用主の評価(愛情)ということになります。
しかし愛情は数値化できません。そうなんですきわめて不安定な要素なんです。雇用主の気まぐれでいつでもゼロになりうる。
「逃げるは恥だが役に立つ」ドラマより引用
3. モヤモヤが大きくなったきっかけ


元々しんどさも多かった専従者。
さらにモヤモヤし始めたのは次男を保育園に預けて、働く時間を増やしたころから。
- 夫の仕事ぶりが良くも悪くも見える
- 感謝どころか煙たがられることも
- 夫とお金や仕事のことで衝突が増えた
- 何より夫の危機感のなさ
毎月通帳の残高は見せていましたが、
現金が底をつきそうになり融資を受けたのが最後の決め手でした。
4. パートに出る決断をした理由


事業と家計のお財布はしっかり分けていたので、
家計から補填すればしばらくはしのげるし、
なんとか融資も受けられたけど…
- 家計が侵食されそうな危機感
- でも夫の危機意識が低い
- お金のことを考えるのは私だけ
と一人で悶々する日々。
でも、
ネガティブに考えても仕方ない!と思いなおし、
- 節税より現金を増やそう
- 社会保険に入って将来の保障も増やそう
- でもまだ子どもの都合が最優先!
を目標に、職探しを始めました。
パート先で社会保険(健康保険+厚生年金)に加入できる条件
- 週20時間以上勤務
- 月収88,000円以上
- 2ヶ月超で雇用される見込み
- 従業員数51人以上の会社
※2026年10月から②は撤廃
5. 夫を説得した方法


衝突が増えていたので相談はせず、
- 専従者で所得100万にした場合
- パートで100万稼ぐ場合
で、比較した表を見せ



パートの方が現金が70万以上増えるので、パートに出ます!
とだけ伝え、就活の報告もせず進めました。
比較方法はこちらの記事を参考にしてください ↓


6. 実際に働き出して変わったこと


- お金が増えた
- 社会保険に入れて保障UP
- 自分で稼いでいる実感が嬉しい
- 社会とつながりができて嬉しい
- 自分の居場所が増えた
- 自分の技術や知識が役立つものだとわかり自己肯定感UP
- 子どもが元気なことへの感謝が増えた
とメリットがたくさん!
もちろんデメリットもあります。
- 働く時間が増えて疲れがとれない
- 家事が回らないことも
- 冷凍食品に頼ることが増えた
- 子どもの体調不良が辛い
- 休むと仕事が溜まる
- 自営業の経理の仕事もある
- 税金が増えた
一番残念だったのは、
私が働きに出た分、夫が家事育児の分担を増やしてくれるかなと思っていましたが特に変わらず。
仕事 + 家事 + ワンオペ育児は大変ですが、
- 洗濯乾燥機を導入
- 食洗機もフル活用
- 「やらないこと」を決める
- 今までやっていた「当たり前」を疑う
- 夜は子どもと21時就寝で体力確保
- 4時半起きで自分時間を確保
- できない自分を許す(むずかしい!)
- 外部の人に頼る
などで何とか乗り越えています。



夫からの自立!
まとめ
- 専従者には専従者のよさがある
- でも今の私にはパートの方が合っていた
- いつでも戻れる
- だから柔軟に選べばいい
- 夫には柔軟さを期待しない
今迷っている人にも
今の自分に合う方を選んでいいよ!
と伝えたいんです。
人生100年時代。
夫のサポートだけじゃなく自分の人生も満喫しましょう!
一気に専従者からパートに切り替えるのが不安な方は掛け持ちしてみるのもアリ◎




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