所得税の確定申告の方法には「白色申告」と「青色申告」があります。節税メリットが大きい青色申告を選びたいけれど、
- 「青色申告承認申請書ってどう書くの?」
- 「提出期限はいつまで?」
- 「出し忘れたらどうなるの?」
と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では最大65万円控除、専従者給与の特例、赤字の繰越などのメリットを受けるための青色申告承認申請書の書き方、提出期限、提出方法・出し忘れた場合の対処法まで、実務経験をもとに解説します。
- 青色申告承認申請書の提出期限
- 提出期限を過ぎた・出し忘れた場合の影響と対処法
- 青色申告承認申請書の書き方・記入例
- 提出方法・必要なもの
- 開業届なしで青色申告承認申請書だけ出すとどうなるか
- 青色申告承認申請書は毎年出す必要があるのか

1. 青色申告承認申請書の提出期限はいつまで?出し忘れや期限を過ぎたらどうなる?

青色申告承認申請書は、「開業から2か月以内」もしくは「青色申告する年の3月15日まで」に提出が必要です。この期限を過ぎるとその年は青色申告が適用されません。
はた坊開業届(1ヶ月以内に提出)とセットで出しておくのが安心です!
1-1. 提出期限をまとめると
| 例 | 提出期限 |
| 新規開業の場合 | 開業日から2ヶ月以内 |
| 白色申告から切り替える場合 | 切り替えたい年の3月15日まで |
1-2. 出し忘れ・期限を過ぎたらどうなる?
提出期限を過ぎてしまっても、罰則はありません。ただし、その年の確定申告は白色申告になります。
たとえば、今年分の所得を青色申告したい場合、今年の3月15日までに提出が必要です。これを過ぎると今年分は白色申告になり、青色申告が適用されるのは来年分からになります。
なお、新規開業の場合は3月15日を過ぎていても、開業日から2ヶ月以内に提出すればその年から青色申告が使えます。「5月に開業したから青色申告は来年からか…」とはならないので、開業後2ヶ月以内に提出しましょう。
1-3. 期限を過ぎてしまった場合のリカバリー
- 来年から青色申告できるよう、今すぐ青色申告承認申請書を提出する
- 今年は白色申告として割り切って帳簿をつける
はた坊出し忘れても焦らなくて大丈夫です。罰則はないので、気づいたらすぐ申請書を出しましょう。
2. 青色申告承認申請書の書き方|記入例
2-1. マネーフォワードクラウドで開業届と同時に作成する方法

マネーフォワードクラウド開業届(以下、MFクラウド開業届)を使うと、開業届と青色申告承認申請書を無料で同時に作ることができます。MFクラウド開業届は初心者でもわかりやすい入力画面になっているので、必要事項を入力していくだけで15~30分で完成します。
MFクラウド開業届で青色申告承認申請書を作る方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
▶ 【15分で完了!】マネーフォワードクラウド開業届で開業届の書き方から提出まで完全解説!
私はMFクラウド開業届で開業届と青色申告承認申請書を同時に電子申請しました。利用者識別番号がわからなくて少し詰まりましたが、それ以外は手順通りに進めれば難しくなく、15分程度で完了しました。
\ 15分でできます! /
ちなみに、私はMFクラウド開業届を使ってオンラインでサクッと済ませましたが、私の家族が開業した10年前はまだオンライン手続きが普及していなかったので、商工会の窓口で開業届と一緒に提出してもらいました。窓口で相談しながら進めたい人には商工会もおすすめです。
▶ 税金・確定申告で不安なとき、どこに相談する?個人事業主の相談窓口5選
2-2. すでに開業届を出している場合はどうする?
開業届を提出済みの場合でも、MFクラウド開業届を使えば手書きよりも簡単に作成できます。ただし、MFクラウド開業届の仕様上、必ず開業届をセットで作成されるため、電子申請すると開業届が二重提出になります。
開業届の二重提出自体に罰則はなく、全く同じ内容であれば問題ありませんが、どうしても二重提出が気になる場合は、以下のいずれかの方法で申請しましょう。
- MFクラウド開業届で作成 → PDF印刷して青色申告承認申請書だけ税務署へ提出
- e-Taxで作成して提出
- 手書きで作成して提出
2-3. 手書きで作成する方法
手書きで提出する場合は、こちらから書類をダウンロードできます。例を見ながら記入していきましょう!

| ① | 管轄の税務署と提出日を記入。管轄の税務署はこちらのサイトで確認。 |
| ② | 在宅ワークや自宅が事務所なら「住所地」にチェックして自宅住所を記入。電話番号は携帯でもOK。 |
| ③ | 納税地以外に事務所があれば記入。 |
| ④ | 氏名・生年月日を記入。 |
| ⑤ | 個人事業税の課税判定(※1)に影響します。日本標準産業分類(大分類)を参考にするのも一つの手。開業届を出しているなら合わせる。 |
| ⑥ | 屋号があれば記入。開業届を出しているなら合わせる。 |
| ⑦ | 青色申告を開始したい年を記入。 |
| ⑧ | 複数店舗がある場合などは「〇〇店」のように記入。店舗・事務所が1つなら空欄。 |
【※1:個人事業税の課税判定】

【日本標準産業分類(大分類)】
- A 農業、林業
- B 漁業
- C 鉱業、採石業、砂利採取業
- D 建設業
- E 製造業
- G 情報通信業
- H 運輸業、郵便業
- Ⅰ 卸売業、小売業
- J 金融業、保険業
- K 不動産業、物品賃貸業
- L 学術研究、専門・技術サービス
- M 宿泊業、飲食サービス業
- N 生活関連サービス業、娯楽業
- O 教育、学習支援業
- P 医療、福祉
- Q 複合サービス事業
- R サービス業(他に分類されないもの)
- S 公務(他に分類されるものを除く)
- T 分類不能の産業

| ⑨ | 不動産所得や山林所得がなければ、事業所得にチェック。 |
| ⑩ | 過去に青色申告承認の取り消しを受けたり、取りやめをしたことがなければ、無にチェック。 |
| ⑪ | その年の1月16日以降に新規開業した場合は、開業日を記入。 |
| ⑫ | 事業を受け継いだ場合は相続日、誰から相続したかを記入。相続でなければ無にチェック。 |
| ⑬ | 65万円控除(令和9年以降は75万円)なら複式簿記、10万円控除なら簡易簿記。複式簿記にチェックしても簡易簿記で申告すれば10万円控除にできる。罰則はないので一旦複式簿記にチェックがおすすめ。 |
| ⑭ | 複式簿記:現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳、預金出納帳、総勘定元帳、仕訳帳にチェック。 簡易簿記:現金翠帳帳のみにチェック。 提出後に作成する帳簿が変わっても報告義務はないので上記の表の帳簿にチェックを入れておく。 |
| ⑮ | 何か特記事項があれば記入。 |
10万円控除と65万円控除の違いについてはこちらで解説しています。
▶ 青色申告65万円控除の条件とやり方!10万円控除からの変更方法も解説
最初から65万円控除(複式簿記)に挑戦したいけど、難しそう…と感じる方もいるかもしれません。でも、会計ソフトを使えば簿記の知識がなくても、初心者向けの入力モードで記帳していくことで自動的に複式簿記で保存されます。
会計ソフトはマネーフォワードクラウド確定申告がおすすめです。2年使った私が詳しく解説しています。
▶ 【2026年最新】MFクラウド確定申告の料金・評判を個人事業主が徹底解説!
3. 青色申告承認申請書の提出先・提出方法・必要なもの
青色申告承認申請書は管轄の税務署に提出します。管轄の税務署がわからない場合はこちらで調べることができます。提出方法は3つの方法があります。
- 税務署に持参する
- 税務署に郵送する
- オンラインで提出(e-TaxまたはMFクラウド開業届を使用)
①②の書面提出の場合は、提出用と控え用に2部印刷しておきましょう。
なお、令和7年1月より、控えに税務署の受付印を押してもらえる制度が廃止されました。当面の間、希望者には日付を押したリーフレットが交付されます。(参考:国税庁)
① 税務署に持参する
- マイナンバーがわかるもの
- 本人確認書類を持参
その場で内容を確認してもらえるので、記入漏れや不備があってもその場で対応できるのが持参するメリットです。
商工会の会員になっている場合は、商工会の窓口でも受け付けてもらえます。開業届の相談もできるので、税務署に行くよりハードルが低いと感じる人もいるかもしれません。
② 税務署に郵送する
- マイナンバーがわかるもの(コピー)
- 本人確認書類(コピー)
- 返信用封筒(住所 + 切手)を準備
- 税務署に書類 + 返信用封筒を送付
- レターパック・簡易書留等で送ると配達記録が残って安心
消印日 = 提出日になるので、税務署に行く時間がない方にもおすすめです。
③ オンラインで提出(e-Tax・マネーフォワードクラウド開業届)
e-TaxまたはMFクラウド開業届で作成した場合はオンライン提出が可能です。MFクラウド開業届
で提出する具体的な手順は以下の記事で解説しています。
▶ 【15分で完了!】マネーフォワードクラウド開業届で開業届の書き方から提出まで完全解説!
オンライン提出(電子申告)に必要なもの
- マイナンバーカード
- スマートフォン(またはパソコン+ICカードリーダー)
- 利用者識別番号(マイナンバー方式なら即時発行可能)
4. 開業届なしで青色申告承認申請書だけ出すとどうなる?

多くのサイトで「開業届は提出必須」と思われるような記載をよく見かけますが、
- 実は提出しなくても罰則はない
- 開業届なしで「青色申告承認申請書」だけで青色申告している人はいるのが現状
ただし、国税庁のHPには「事業の開始等の事実があった日から1月以内に提出してください。」と記載もあり、提出している人の方が社会的な信用を得やすくなる可能性があります。開業届を求められるケースもあるので、一緒に提出しておくのがおすすめです。
開業届についてはこちらで解説しています。
▶ 【15分で完了!】マネーフォワードクラウド開業届で開業届の書き方から提出まで完全解説!
5. 青色申告承認申請書は毎年出す必要があるのか?
青色申告承認申請書は青色申告をする最初の年に提出すれば、毎年出す必要はありません。一度承認されれば、取りやめや取り消しがない限り、翌年以降も自動的に青色申告の資格が継続されます。
承認の取り消しについてはこちら(国税庁)をご参照ください。
まとめ
青色申告を行う場合、事前に「青色申告承認申請書」の提出が必要です。
- 青色申告承認申請書は開業届と同時に出すのがおすすめ
- 青色申告承認申請書は開業日から2ヶ月以内または青色申告する年の3月15日までに提出が必要
- 提出を忘れたり期限を過ぎるとその年は青色申告ができない
- MFクラウド開業届
を使えば15~30分でかんたん作成
- 手書きで税務署へ持参 or 郵送でもOK
申請書類はハードルが高く感じますが、MFクラウド開業届を使えば15分で提出まで完了できます。事業に専念できるよう、早めの提出がおすすめです。
手伝ってくれる家族がいる場合は専従者給与も検討しましょう。
▶ 専従者給与はいくらが得?届出・確定申告・配偶者控除まで徹底解説
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