マネーフォワードクラウドのスマホアプリを使ってみた！個人事業主向けレビュー！

マネーフォワードクラウド確定申告の広告や公式サイトを見ると、

• スマホから操作OK！
• レシート撮影で仕訳も自動！

と、とても便利そうに見えますよね。

と思って私も使い始めましたが

結論、使いどころによってはスマホアプリも便利だけど、PC版との使い分けが必要！

本記事では、実際にスマホアプリを使ってみたレビューをまとめています。

1. スマホ版・ブラウザ版比較一覧

個人事業主向けのクラウド会計ソフト、「マネーフォワードクラウド確定申告」には

• ブラウザ版（PC版）
• スマホアプリ版

があります。

アカウントを1つ登録すれば、スマホアプリ、ブラウザ両方で編集、閲覧も可能！

【スマホ版・ブラウザ版の機能比較一覧】

	スマホ版	ブラウザ版
仕訳登録 （手入力）
仕訳登録 （自動仕訳）	一括仕訳は不可
仕訳登録 （AI-OCR）		事前スキャンが必要
固定資産の登録
家事按分の設定
確定申告書類の作成
電子申告		e-Tax
各帳簿	仕訳帳のみ	全て
レポート	2種類	6種類

2. ホーム画面

ホーム画面では

• 前月の損益
• 今月の損益
• 今年度の損益

を見ることができます。

3. 仕訳画面（手入力で仕訳）

3-1. かんたん入力

「かんたん入力」を選べば、

1. 質問に答えていくだけ
2. 簿記の知識ゼロでも複式簿記で記帳できる！
3. 領収書撮影 → 貼り付けまで完了！

3-2. 振替伝票入力

• 借方、貸方ごとに勘定科目、金額入力
• 領収書撮影 → 貼り付けまで完了！

簿記の知識は必要ですが、PCがない所でも入力できます◎

4. 仕訳画面（自動仕訳）

まずは銀行口座・クレカを連携します。

4-1. 口座・クレカの連携

※銀行はモバイルバンキングを利用できる状態が前提。

「データ連携」から指示に従って入力して連携しましょう。

4-2. 自動連携した明細から仕訳

一度連携すれば、「データ連携」から明細が見れるようになります。

1. 「＞」マークをタップすると明細が表示
   「済」は仕訳済み、「未」は未仕訳
2. 「未」の明細をタップすれば仕訳が作成できます。

5. AI-OCRで仕訳

5-1. AI-OCRとは？

OCR（Optical Character Recognition）=「文字認識」のことで紙や画像に写った文字をデータ化する技術。

MFクラウドの場合、AIを組み合わせて会計に必要な項目を自動抽出してくれる仕組みになっています。

5-2. MFクラウドのAI-OCRでできること

1. 領収書を撮影・アップロードするだけで
   → 金額、日付、支払先などを自動で読みとり
2. 自動で仕訳候補を作ってくれる
   → 読み取り情報をもとに、仕訳内容を提案
3. クラウドBoxに証憑を保存
   → 電帳法対応、改ざん不可の状態で保管
4. スマホでも利用可能
   → アプリで撮影、即アップロードできる

MFクラウドではAI-OCRを使って仕訳をする場合、プランによって無料で使える範囲が異なります。

プラン名	AI-OCRの無料件数
パーソナルミニ	月15件まで
パーソナル	月30件まで
パーソナルプラス	月100件まで

※パーソナル、パーソナルプラスは1件追加ごと22円

5-3. MFクラウド推奨のスキャン方法

• MFクラウドアプリで撮影・保存
  → そのままクラウドBoxに保存可
• 対応スキャナ
  ScanSnap、Canon imageFORMULA

私のイチオシはScanSnap！（PRじゃなく）

MFクラウドアプリとScanSnapを比べると

こんなに違うんです！

• 領収書が鮮明に撮影できる
• 色んなサイズの請求書や領収書に対応
• 自宅の紙書類もデータ化してスッキリ！

5-4. MFクラウドアプリで撮影する場合

1. AI-OCRで仕訳をタップ
2. 領収書を撮影
3. 必要事項を入力
4. 保存要件が「OK」になっていれば◎

4枚目画像（仕訳帳）では、

• AI-OCRで仕訳：赤枠（AI-OCRマーク有）
• 振替伝票で仕訳：青枠

と、AI-OCRを使ったかわかる表示になっています。

公式サイトではスマホで撮影・仕訳ができる！というポイントが大きなメリットとして紹介されていますが、

• 背景が入って、きれいに撮影できない
• スマホからアップロード時にファイル名が変更できない

私はスマホで領収書撮影する機能は全く使っていませんが、

• とにかくスマホで完結したい！
• 見栄えは気にしない！

という方にはとても便利な機能だと思います！

アプリ撮影後にファイル名を変更する方法

5-5. iphoneのメモアプリでスキャンした画像は使える？

MFクラウドアプリで撮影すると

• 背景が入ってしまう
• きれいに撮影できない

それが私は好ましくなかったので、iphoneメモアプリの「書類をスキャン」でお試ししたところ、

「電帳法の保存要件を満たしていません」との表示が。

メモアプリで撮影すると

• 自動的に圧縮や補正される
• 元の画像と完全一致しなくなる
• 真実性確保の観点から 改ざんの余地がある

ため、NGになるようです。

5-6. スマホにScanSnapでスキャンした画像は使える？

メモアプリと同じように

1. ScanSnapでスマホに保存（JPEG）※1
2. MFクラウドアプリで「アルバムから選択」

「電帳法の保存要件を満たしていません」との表示がでました。

一旦スマホに保存 = 改ざんの余地があるとみなされるようですね。

※1：PDFはMFクラウドアプリでは選択不可。

5-7. ScanSnapでスキャンしたPDFを使う場合

1. 事前にPCに領収書をスキャン（PDF）
2. クラウドBoxにアップロード
3. MFクラウドアプリで入力
   手入力で仕訳 or データ連携を使用。
   「AI-OCRで仕訳」はPDF添付不可
4. 「画像を追加」で「クラウドBoxから選択」
5. 領収書を添付

とすることで保存要件を満たせました。

6. 電帳法の保存要件の判定一覧

• スキャン方法
• クラウドBoxにアップロードするまでの保存場所

による電帳法のOK、NGの一覧をまとめました。

撮影方法	ファイル形式	保存先	保存要件の判定
MFクラウドアプリ（AI-OCR）	JPEG	即時クラウドBoxへアップロード	OK
iphoneメモアプリ	JPEG	iphone	NG
ScanSnap	JPEG	PC / iphone	NG
	PDF	PC	OK

OKのケースでも撮影状態によってはNGになることもあります。

MFクラウドの「クラウドBox」の「ファイル名」横に マークがついていたら要件を満たしていないので再度アップロードしてみましょう。

そして、領収書原本を残しておくなら必ずしも

• 電帳法の要件を満たしている必要はなく
• 領収書を探す手間を省くために添付するスタンスでも◎
• 原本は探しやすいように保管しておく

でもOKです。（私はこっち）

原本を処分したい人は必ず保存要件は守るようにしましょう！

7. 電子帳簿保存の設定

スマホ・ブラウザのどちらを使う場合でも、

電子帳簿保存する場合は以下の設定を済ませておきましょう。

8. 家事按分の設定方法（スマホ版）

スマホからも家事按分の設定ができます。

9. スマホアプリを使ってみた感想

◎ 良かったところ

1. レシート撮影が早い
2. 自動仕訳の精度が高い
   • 数字（金額・日付）の読み取りミスはほぼなし
3. スマホだけで完結する場面もある
   • 例）カフェで打ち合わせはその場で登録
   • 領収書が出ない口座引落しなど
4. 家計簿アプリ感覚で使える

△ 気になったところ

1. 領収書によっては勘定科目がずれる
2. ブラウザ版より操作制限あり
   • クラウドBoxの編集はPCのみ
   • 一括仕訳はできない
   • 帳簿やレポートの見れる範囲が少ない
3. 漢字の読み取りはミスあり
4. 長いレシートは撮影しづらい
5. 処理件数が多いとPCのほうが速い
6. ブラウザで仕訳辞書を使った方が早い場面も
7. アプリでの領収書撮影は好みによっては✖
   • ファイル名がスマホでは変えられない
   • キレイに撮影できない

10. 使いわけのコツ

▶ スマホアプリがおすすめな場面

• 日常の小口現金はアプリで早めに登録
• 残高チェックや未仕訳の確認はすきま時間で◎
• 領収書がない口座引落はすきま時間で仕訳
• 領収書の見た目は気にしない

▶ ブラウザ版がおすすめな場面

• 月末処理、入金処理などはまとめてPCで
• 決算処理
• 領収書をキレイにスキャンしたい

11. 私の使い分け方

というこだわりがあるので、

主にPCを使って

1. ScanSnapでPDFスキャン → PC保存
2. ファイル名をつける（年月日_店名_金額）
3. クラウドBoxへアップロード
4. ブラウザ版で仕訳・添付

スマホアプリでは簡単なチェックだけ使っています。

• 損益チェック
• データ連携の更新
• 領収書がない引落はスマホで入力
  • 共済・iDeco掛金引落
  • 自動車保険引落
  • 融資返済など

まとめ

MFクラウドはスマホアプリも充実していて、

• パソコンを開くほどでもない
• 単発の経費登録
• 出先での処理

にはとても便利です。

ただし、

• 月末のまとめ作業
• 大量仕訳

はブラウザ版の方が効率よく作業できます。

スマホアプリとブラウザ版をうまく使い分けることで経理がぐっと楽になります◎

▶ マネーフォワード公式サイト